Apple製品サポートで”最悪”のお客様経験…と思ったら逆転した話:雑記
どうもredgrayですこんばんわ。
プロジェクトマネジメントの課題事例を考察して、現場で使えるプロマネ小技集を積み上げていく「PM裏通り」にようこそ。
今日は(も?)プロジェクトマネジメントネタではないのですが、なかなか貴重な体験をしたので書いてみます。
Appleはサポート最強で知られていますが、最悪の顧客体験をしかけた話。
RPGの勇者になって、街の人、王様と話をしながら物語を進めて、宝物を手にする話です。
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私は3年ほど前にMac book proを初めて購入したことをきっかけにApple製品を使い始めApple製品の良さに気づきました。
今ではMac Book Proに加えて、iPad 9.7inch 2017を使っています。
そして今回、iPhone XS Max SIM フリーを購入したのです。
iPhone XS Max はAppleのオンラインストアでは既に販売されておらず、ビックカメラのオンラインショップと一部店舗で、Apple直販時代より値下げして販売を開始しました。これを機に購入した訳。
この時点の私の気持ち:iPhone XS Max を購入できて最高!
Appleは古い世代のiPhoneを自社のオンラインショップではなく、値下げして他社家電ショップで販売する戦略のようですね。
これは個人的な推察だけど、Apple自社で値下げ販売するとブランドイメージが下がるから、このような戦略を取っていると思われる。でもApple製品なので、Apple社のサポートはしっかり受けることができる。サポート最強で高い顧客満足度をキープするのがAppleのスタイルですからね。
なので、ビックカメラでiPhone XS MAXを購入することに、特に心配していなかった訳。
新しいガジェットは嬉しいもので、心踊らせながら、iPhone XS Maxを開封!セットアップと移行を始めたの。その日は何の問題もなく、でも移行も終わらず、翌日に移行作業を持ち越した。
で、開封2日目に初めて音量ボタンを触ったのだけどここで問題発生・・・。
本体横の音量の下げるボタンを押したけど、カチカチと言った押し込む感じ(クリック感というべきか)がない。しかも実際にiOSの音量も下がらないのです。最初からボタンが「埋没している」と言っても良い状態。
一方、音量上げるボタンは問題なく、カチカチと静かな良い感じで「クリック感」もあるし、実際のOSの音量も上がる。
音量上げるボタンは動作するけど、下げるボタンが動作しない。。。
どんどん音量が上がっていくという事態に(笑)そして音量はMAXに。
ひとまず設定から音量をさげました。
その後も、音量下げるボタンを何度押しても下がらない。。。何度も何度も押していると、30回くらい押したあたりで、やっと音量が下がり始めた!。大事なiPhoneなので当然ながら、この時に特に強くボタンを押したわけでもなく普通に押していた。
OSの音量は下がったば、ボタンを押した時に必ず音量が下がるわけではなく、押しても何も反応がないこともある。2回に1回程度しか実際の音量は下がらない。相変わらずクリック感はなく埋没した感じ。
私の気持ち:「まぁ、Apple製品も中国で製造しているのだし、さすがのAppleでもこんなこともあるよね。こんな時のために、サポートが充実しているApple製品を買ったんだよ」
この時の私の気持ちはまだこんな感じ。
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販売店舗であるビックカメラのサポートに電話してみた。
いい感じの女性が対応してくださり、今回のような状態の時に、製造元のAppleで対応するのか、販売店のビックカメラで対応するのかをバックの担当者に確認して、折り返して電話をくれるという。良い対応でした。
1時間もせず電話がかかってきて、
「担当者に確認したところ、Apple側で対応するルール」
とのことで、Appleの窓口の電話番号を教えてもらった。
気持ち:そうだよね、ビックカメラかAppleのどっちが対応するか、家電店販売ビジネスモデルで、当然業務ルールが決まってるよね。
Appleのサポートに電話してみた。この人の対応は全然ダメ(笑)。話始めた5秒で、「できない感」を感じ取ったが、案の定。。。(無駄に長くなるのでこの話は省略)
さっさと切り上げて、再度Appleのサポートに電話したら、次は良い感じの女性が出てきた。
製品不具合についてお詫びされて、「急ぎ対応して欲しい場合は、Appleの公式修理店舗に持ち込んでください」と教えてくれたのです。で、さらに修理店舗の対応予約まで取ってくれた。
(この修理店舗はApple直営ではなく、Appleと正式修理店舗契約をしている修理店舗の様。)
気持ち:Appleでも製品不具合は、そりゃあるよね。やっぱりしっかり対応してくれるんだね、Appleのサポートは期待どおり。
Apple製品の修理店舗に行ってみた。この窓口のお兄さんもいい感じで対応してくれる。
事象をしっかり聞いてくれて、状況と「私の気持ち」を理解してくれた。「期待して買ったばかりの商品が、最初から動かない、残念な気持ち」
ただ、契約修理店舗では「リビルド品」の交換しかできないとのこと。「そりゃないよ。。」
このあたりで私の気持ちは「げんなり」してきた。。。電話をかけまくったり、店舗まで移動したりでちょっと疲れもあった。
いろいろな街の住人を回って、淡々と話をきいて「おつかい」クエストをやらされている勇者の気持ち。。
お兄さんに、
私「買ったばかりの商品がこの状態。Appleの顧客対応なら、何とか対応してくれると思うんだけど、日本Apple本社に確認できないの?」
とお願いすると
お兄さん「そうですね、確認してみましょう」
とのこと。(もうこの頃は疲れてちょっとイライラしていたかも、お兄さんごめんなさい。。この場でお詫び。)
1時間少し待つようお願いされたので、その辺をブラブラして時間潰し。
気持ち:疲れてきた。。。完全にたらい回し。。所詮Appleもこんなものか。もう少しでガジェット一通り揃えてApple信者になりかけてたけど、入信前に気づいてよかった。。
そうこうしていると、対応してくれた修理店舗のお兄さんから電話がかかってきて、
「Appleの担当者(サポート窓口ではなく日本Apple社員という意味)と話をした結果、対応は販売店のビックカメラが対応します、必要があればAppleからビックカメラに電話してこのことを伝えることもできます。」
とのこと。
このお兄さんがナイスプレーで、Appleにきっちり私の困りごとを伝えてくれた上に、Appleから直接ビックカメラに電話する準備調整も先回りしてやってくれていた。
ありがとう、気の利くお兄さん。
でも私の気持ちは:たらい回しは続く。。かなりイライラしてきた。休日返せ。
・・・でも、普通ならとっくに怒っているところだけど、、、よし、今回は試しにできるだけ怒らずに、心を落ち着けてこのまま続けてみよう。。。
そう修理店舗から自宅への帰路で決意した。
家に帰ってビックカメラのサポートに電話すると、今度は男性が出てくれて対応が始まった。ビックカメラのサポートはしっかりした感じで期待できる。
Appleの修理店舗でのことを伝えた。(さすがにちょっとイライラしていたかも。申し訳ない。)
「朝、ビックカメラと話をしたときは、Appleで対応する、と言われたんですよ。
Appleに伝えて、店舗まで行って、Apple社員まで確認をとった結果、このような事象の場合は、ビックカメラで対応するんだって。」
と伝えると。
「話をしたというApple側の担当者の名前はわかりますか。名前を教えてください。」
とのこと。
(またたらい回しか(怒))と気持ちは思いつつも、声には出さず、その場ではわからなかったので、ひとまず電話を切った。
で、さっきのApple修理店舗に電話して、対応してくれたApple社側の担当者の名前を聞いた。電話にでたのはさっきのお兄さんではなかった。
私はお兄さんの名前を覚えていなかったにもかかわらず、電話に出てくれた女性の担当者が、お兄さんを特定してくれて、さらにApple社の担当者「Aさん(仮)」の名前も確認してくれた。私の用件をしっかり理解してくれて対応してくれた、ありがとう。
気持ち:はぁ〜〜〜〜〜。。。疲れた。もうどっちでもいいかも。。。
再度、ビックカメラに電話したら、たまたま同じ男性のサポート窓口の方が出てくれたので話は早かった。もうかなり疲れていたので助かった。
確認したApple社のAさんの名前を伝えると、「わかりました、社内で確認して、折り返し電話します。」とのこと。
しばらく待つと電話がかかってきて、あっさり
「確認取れました。ビックカメラで交換対応します。」
とのこと!!
マジ!諦めかけてたけど、ここで逆転という展開!?
詳しく聞いてみると、Apple社のAさんと話をした結果、ビックカメラ側で対応するということが確認とれたそうです。
いやぁ〜〜〜〜、よかった。後日ですが、きちんと対応してくださるそう!
途中気持ちが萎えて、「ブログ記事のネタが1つできたからいいや」、という気持ちでどっちでも良くなってきたけど、最後まで怒らずに我慢してよかった。
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私は
「Appleなら”客がどう思うか”で判断するだろう」
「”ブランドイメージの維持向上”も重要と考えているから、サポートをしっかりさせているのだろう」
という想定があった。
なので、客観的に見て「新品で買った商品が初期不良」と言える状況だったから、Appleなら対応してくれるだろう、という思いがありました。
もし私がアップルの立場なら、対応するもんね。
改めて振り返ってみると、対応してくれた人たちは一生懸命自分の責務の範囲で最大限対応してくれた様に思います。
Appleのビジネスモデル設計の詰めが甘いんだろうな。ビックカメラとAppleの間のビジネスをどう作っているのか。詰めが甘い。
もしくは、ビックカメラの担当者(サポートの裏にいる人)が、Appleとの取り決めを知らなかったのか忘れていたのか。
「PM裏通り」らしく、ビジネス、システム導入プロジェクトに置き換えてまとめを考えてみるならば、
・どんなに良いシステムを作っても、システムとセットで回すビジネスプロセスが甘いと、顧客・ユーザーに届ける価値は減ってしまう。
・カスタマーエクスペリエンスは、最後の最後の対応で決まる。(途中はイラついたけど、私は結局満足。)
ビックカメラの対応は後日対応なので、この後最後まで油断できませんが。
ということで、完全にたらい回し系RPGの勇者の気持ちでした(笑)