【体制】チーム編成はドラクエ型か、ロマサガ型か
redgrayですこんばんわ。
プロジェクトマネジメントの課題事例を考察して、現場で使えるプロマネ小技集を積み上げていく「PM裏通り」にようこそ。
本ブログを「PMO、プロジェクトマネージャ」の指南書にすべく書き連ねていこうと思います。
今日はチーム編成について考えてみたいと思う。
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ドラクエ型のチーム編成
みなさんに馴染みの多いであろうドラクエを思い出してみよう。ドラクエ4、5、6あたりが良いだろう。
これらドラクエは、勇者(主人公)が一人で冒険にでる。ドラクエ4は先に勇者(主人公)以外のストーリーが章立てで展開されるが、勇者の章になれば流れは下記であり他のシリーズと変わらない。
流れというのは、
勇者が一人で冒険に出て、行く先々で仲間を加えていく。
一度パーティに加わったメンバーは、最後まで冒険を共にする。(モンスターとの別れなどはあるがここでは想定しない)
つまり、ドラクエ型は一度パーティにメンバーを加えると、最終ゴールである世界平和を達成するまで、同じメンバーで冒険してくスタイルだ。これは、オーソドックスなRPGのスタイルでもある。
プロジェクトや組織のチーム編成で考えてみよう。一度パーティを組むとなかなか変えることはできないので、同じ部、チーム、グループという会社組織の単位の集団が、ドラクエ型チーム編成と言える。
ロマサガ型のチーム編成
ロマサガ2は主人公は皇帝となり、城の仲間や、様々な地方の仲間を加えて、問題解決を図りながら、領土拡大を行い、世界を平和に導くRPGだ。
このRPGの面白いところは、一度組んだパーティで小ボス、中ボスを倒すと、大きく時間軸が数十年単位で進む。主人公である皇帝も、パーティメンバーも寿命を迎えた(という設定で)、メンバーががらっと入れ替わるのだ。主人公は、2代目皇帝、3代目皇帝、という形になる。
また、イベントをクリアしなくても、パーティメンバーや、主人公が数回HPがゼロになると、本当にそのメンバーは死んでしまい、二度と復活できなくなる。(ドラクエであれば、死んでしまっても、教会に行ってお布施を払えば何度でも復活できる。)
ロマサガでは本当にメンバーが死に、二度と復活できなくなるので、どんどんパーティメンバーを入れ替えながら、問題解決を図るのだ。中ボスが魔法攻撃しか受け付けないストーリーの場合は、パーティメンバーを意図的に死なせて、魔法使いキャラを多めにパーティに加え、中ボスに挑む、といったパーティ編成が必要になるRPGだ。
プロジェクトのメンバー編成で考えてみよう。ロマサガ型のチーム編成とは、自社要員の変更と比較すると、比較的簡単にメンバーを入れ替えることができる状態である。これは委託先のメンバー編成とも言える。
プロジェクトが進むにあたり、アーキテクチャの検討が課題になった場合には、有能なアーキテクトを入れたり、既存のアーキテクトがスキル的にダメであれば、チェンジ(担当者変更)を委託先に申し入れたりする。新技術の適用が必要になれば、その技術に長けた要員を外部から連れてくる追加発注をするだろう。
この様に、状況に応じてメンバー変更、チーム編成を変えることは、ロマサガ型のチーム編成と言える。
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まとめ:プロジェクトマネージャはロマサガ型を意識すべし、ただし、人材育成目的を除く
プロジェクトマネージャや、要員を決定する権限のある担当者、発注元のユーザー企業の担当者などであれば、ロマサガ型でチーム編成を組む、必要に応じてメンバーを変えていく、ということを常に念頭に置いておいた方が良い。要員は変えることができない、という変な先入観を持たない様に気をつけなければならない。
プロジェクト推進上、諸処の問題が発生し、何をやっても解決できない、すぐに新しい問題が発生する様な状態に陥っている時は、チームや体制、メンバーそのものが原因となっていることもある(必ずではないので誤解なき様)。良いメンバーがそれなりに揃っていないと、良いプロジェクトはできない。
ドライかもしれないが、委託先に対しては、ロマサガ型のチーム編成を意識すべきだ。目先の問題解決に向けて、柔軟にパーティ編成を変更するのだ。
(一方で、委託先との人間関係の構築、関係維持も忘れてはならない。横暴になっていいという訳ではないので履き違えない様に。)
また、自分の組織の要員の人材育成は忘れてはならない。人材育成のためであれば、苦労しても我慢して指示・指導すべきことは多々ある。
ドラクエの遊び人をパーティに入れると苦労するが、レベル20になれば賢者に化ける。そんな若手社員もいるだろう。
人材育成が目的であれば、ドラクエ型で進めるべきであることも書き添えておく。急がば回れだ。
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